2014年1月17日
私は、62歳になる今日まで幸か不幸か家族との別れを経験したことがありませんでした。
享年85歳で死と云うものを向かえた父は、40代半ばで墓地を購入しその日に備えては居ましたが墓石は建っておらず、私が初めて向合う事柄のひとつになりました。
痴呆症を患う母は相談相手にはなれず、妻と一緒に話し合った末、あまり堅苦しく考えず自分達の身の丈にあった心の落ち着く物にしたいと、石材の産地や形には拘らず、淡い紫色というか茶色のこじんまりした、穏やかな横広がりの丸みを帯びた墓石に決めました。
家紋だけを刻み、線香立てに名字を入れたシンプルな物ですが心が癒される想いがして、これで良かったと安堵し将来家族の集う場所として、私の大変気に入るものになりました。